2012年度  遺跡見学会が開催されました

2012年度  遺跡見学会実施報告

 今年度の遺跡見学会は、「厚真町の遺跡をめぐる」をテーマとして、8月26日(日)に実施しました。今回は40名のご参加をいただき、現在厚真町内で調査中の発掘現場や、約半世紀前に常滑焼の壷が出土した宇隆1遺跡を見学しました。参加者の方々は、ヲチャラセナイ遺跡の縄文時代前期末の大型住居跡、オニキシベ4遺跡の晩期初頭の遺物集中、オニキシベ1遺跡の落とし穴、朝日遺跡の晩期の土坑群などを前に、各担当者による解説に聞き入り、熱心に質問されていました。行程の最後となる宇隆1遺跡では、経塚の可能性と藤原氏政権との北方交易による結びつきについて、平泉町教育委員会の八重樫忠郎さんにより、アムール川流域由来と考えられるニタップナイ遺跡出土の鉄鏃について、参加者の一人である菊池俊彦会員により解説をしていただきました。参加者の方々は、実際の遺物を手に取り、東北アジアの物流の中継地点として繁栄した往時の厚真に思いを馳せていらっしゃいました。



〔見学コース〕

  1. ヲチャラセナイ遺跡(厚真町教育委員会)
  2. オニキシベ4遺跡(厚真町教育委員会)
  3. オニキシベ6遺跡(厚真町教育委員会)
  4. オニキシベ1遺跡(北海道埋蔵文化財センター)
  5. 朝日遺跡(北海道埋蔵文化財センター)
  6. 宇隆1遺跡(厚真町教育委員会)

休日にもかかわらず対応してくださった各担当の方々にお礼申し上げます。


   
ヲチャラセナイ遺跡
   
オニキシベ4遺跡 オニキシベ6遺跡
 
オニキシベ1遺跡
 
朝日遺跡
   
宇隆1遺跡(八重樫 忠朗 氏) 宇隆1遺跡(菊池 俊彦 会員)
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