北海道考古学会だより 61号
北海道考古学会だより 61号 目次 |
案内 1998年度北海道考古学会遺跡報告会の案内 |
1998年度北海道考古学会遺跡報告会のご案内 毎年恒例となりました遺跡報告会を今年も開催いたします。道内各地域で調査された遺跡について、地域ごとの概況と各遺跡のスライドによる報告という形式で、全道的に網羅した内容となっております。 日時:1998年12月19日(土) 午前9:30受付開始(10:00から報告)~午後5:55 場所:かでる2・7 4F 大会議室 (札幌市中央区北2条西7丁目 ℡011-275-5527) 費用:1,000円(資料代) 内容:道央地区の概況1・2と事例報告 札幌市内の遺跡・カリンバ2遺跡・キウス4A遺跡・入舟遺跡
報告会担当(赤石・高橋)
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千歳市キウス4遺跡の発掘調査について 保護問題担当委員 鈴木 信・西脇対名夫・秋山洋司 6月19日、道教育委員会文化課から高橋委員長に対して、財団法人北海道埋蔵文化財センターが発掘調査中のキウス4遺跡で、新たに周堤墓が発見された旨の電話連絡があった。これは文化課による発掘着手前の試掘では確認されていなかったもので、横断自動車道千歳東インターのランプウェイ予定地にあり、一部は発掘必要区域外に及んでいる(図参照)。文化課では、センターの協力を得てこの周堤墓の全容を明確にし、また工事用地内の隣接地点を再度試掘して周堤墓の有無を再確認した上で、道路公団と取り扱いを協議したいとの意向であった。その後の試掘の結果、新発見周堤墓は上記の1基にとどまったとのことである。 横断自動車道千歳夕張間工事関連の発掘調査(現地作業)は水洗作業等を除いて今年で終了の予定である。4年間にわたる発掘の結果、密集する周堤墓群・建物跡群、大規模な盛土や道跡、周囲の住居跡群、低湿地の包含層など稀有の内容と規模をもつキウス4遺跡の重要性は改めて広く認識されつつある。すでに遺跡は発掘調査と入り会いの状態でインター工事が進められているが、工事用盛土の下に保存されている周堤墓ほかの貴重な遺構が施工の影響を被らないことを祈らずに入られない。 |
1998年度北海道考古学会遺跡見学会実施報告 実施日 1998年9月5日(土) 晴れのち曇り 今回は、「これまで一度も見学コースになったことのない地域を訪れてみよう」ということで、「芦別・富良野方面」に決定。折しも、(財)北海道埋蔵文化財センターで1988年から10年間調査してきた芦別市「滝里遺跡群」の調査が最終年度ということも重なり、有意義な見学会となることを暗示しているようでした。 滝里遺跡群の見学は国道38号線から建設中の滝里ダム付近を見下ろす形で行われました。現地では、(財)北海道埋蔵文化財センター第4調査課長の遠藤香澄さんから、丁寧な説明を受け、参加者はその声に耳を傾けていました。この日も空知川の流れは早く、水量も増しており、現場および調査事務所の被害が相当なものであることが想像され、遺跡見学というよりは被災地訪問に近い状況でした。
次年度以降もこの企画は続く予定ですので、遺跡見学会に関するご意見・ご要望などありましたら実行委員にお知らせください。
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学会役員の改選 -委員の推薦について-
会則第6条、委員および委員会規則、および委員会公募細則に基づき、1999年度から2000年度の北海道考古学会委員を下記のとおり公募します。 会誌編集委員の改選 -編集委員の推薦について- 会則第5条の1(5)および会誌編集委員会設置要項2の1)の規定に基づき、1999年度から2000年度の「会誌編集委員」を下記のとおり推薦願います。
会員の皆様には前納制にご協力いただきましてまことにありがとうございます。この度、会費の支払い状況について、会員の皆様にお知らせすべく、領収用紙を作成いたしました。別紙ご参照ください。 『北海道考古学』第35輯の原稿募集について 会誌編集委員長 林 謙作 当会会誌編集委員会は、昨年決定した「投稿について」・「原稿の体裁について」に基づき、下記の要領で『北海道考古学』第35輯の原稿募集を行います。会員の皆様の投稿をお待ちしております。 記 1 投稿資格 北海道考古学会月例研究会の発表者募集 北海道考古学会月例研究会では、これまでの研究に一区切りがついた、研究上の問題点を議論してみたい、新しく発見した資料・遺跡などを紹介したいなど、細かい内容などは問わず出来るだけ幅広く受け付けて参りますので、発表ご希望の方ございましたら、研究会担当委員もしくは事務局までお気軽にお声をおかけ下さい。 北海道考古学会21世紀への構想 平成10年8月1日(土)に開催された第4回北海道考古学会委員会において、深澤百合子会員より、今後の北海道考古学会の運営方針などについて貴重なご提案をいただきました。委員会は北海道考古学の発展と活性化に目を向けた重要な視点であることを受け止め、今後一層の努力をしていく所存であります。 北海道考古学会21世紀への構想
深澤百合子
提案1:RHA(Review from Hokkaido Archaeology)の発刊
海外の読者、研究者に対して、北海道考古学会の活動、研究内容を紹介する小冊子を発刊する。なぜ、今必要なのか
2:海外において誤解を招くのを避ける必要がある。
3:日本考古学の国際化などと御題目を唱えてもほとんど不可能、いくら日本の雑誌に英文の論文を載せてみてもほとんど国際化という意味がない(日本考古学会が一部英文の論文を掲載したが。研究内容を英文で発表する意味は大きいが「だより」くらいのページでも配布先と情報の内容によっては北海道考古学会がどのような活動をし続けているかは見せることができる。会の存在と研究内容によってレベルの高い伝統のある会であることを認識してもらう。
提案2:北海道考古学会インターネットの開設
提案3:北海道考古学会ジュニア部会の設置
北海道考古学会委員および会誌編集委員の選出方法について だより61号でもふれましたが、今回の選挙は委員長の改選時にあたり、選挙方法が複雑になっておりますので、若干ですがご説明いたします。 会誌編集委員の選出方法 |